亀山ダムなどのレンタルボートを利用してのバスフィッシングでは、12ft以上の船にエレキを装着して操船するには1級もしくは2級小型船舶免許が必要となります。
関東でのレンタルボートのスタンダードである12ftローボートでのバスフィッシングへの憧れが強かったワタシは一念発起して、ベルソンさんの河口湖1泊2日コースにて2級小型船舶免許を無事に取得することができました。
申し込みからお勉強・実技講習と本番試験までの一連の流れを記事にまとめましたので、これから船舶免許取得をお考えのかたに少しでもご参考になれば幸いでございます。
さらばつばきもとブルー
今までの亀山ダム・つばきもとさんでのワタシの相棒は、免許不要の10ft船のブラックホーク・通称「つばきもとブルー」でして、
あるときは「無人くん」をやらかしたり、
またあるときは、ゴーマルを運んでくれたつばきもとブルーでして、
船舶免許のないワタシは10フィート船しか乗れないわけですが、12フィート船やエンジン船にも乗ってみたいですし免許不要艇がない三島・豊英・戸面原ダムあたりのチャレンジも考えると、そろそろこの10フィートの「つばきもとブルー」ともお別れしようと思い立ったわけです。
ベルソンさんの河口湖1泊2日合宿コース
船舶免許となると小型船舶の一級か二級のどちらかとなるわけですがバス釣りでは二級で十分なわけでして、短期間で免許を取りたいワタシはベルソンさんでの河口湖1泊2日合宿コースに決めましてさっそくTELで予約をしました。
(画像はベルソンさんのWebサイトからお借りしました)
TELでひと通り説明を受けた後、とりあえず申し込みに必要なもの
- 申込書
- 委任状
- 住民票
- 写真
- 印鑑
を揃えて郵送した後、受講費用を振り込んだところ、、、
ほいっ。
さっそくレターパックが届きまして、、、
この合宿コースは、
- 1日目は実技講習
- 2日目は学科試験と実技試験
となっていまして、学科は合宿前までに独学で勉強するコースですので、
テキスト一式と
学科と実技に関するDVD
ロープワーク勉強用のロープ
が、さっそく送られてきました。
小型船舶免許について
正式には「小型船舶操縦士免許」でして、日本国内においてレジャーやスポーツなどで使う海や川・湖を走る「エンジン付き(エレキ含む)小型船」を操縦するために必要な免許です。
小型船舶」とは、
引用元:海事:免許制度 – 国土交通省
小型船舶とは
「小型船舶」とは、総トン数20トン未満の船を指し、総トン数20トン以上のプレジャーボートは、以下
- 一人で操縦を行う構造であるもの
- 長さが24メートル未満であるもの
- スポーツまたはレクリエーションに用いられるもの
を全て満たす場合のみ小型船舶に含まれます。
小型船舶免許の種類
免許の種類は、
- 一級小型船舶操縦士
- 二級小型船舶操縦士
- 二級小型船舶操縦士(湖川小出力限定)
- 特殊小型船舶操縦士
の4つに分類されます。
一級小型船舶操縦士は、
- 総トン数20トン未満の小型船(特定の条件満たす全長24m未満も含む)
- 航行区域の制限なし
二級小型船舶操縦士は、
- 総トン数20トン未満の小型船(特定の条件満たす全長24m未満も含む)
- 航行区域は平水区域および海岸から5海里(約9キロ)以内
二級小型船舶操縦士(湖川小出力限定)は、
- 総トン数5トン未満の小型船で出力が15kw未満
- 航行区域は湖・川・指定区域のみ
特殊小型船舶操縦士は、
- 水上オートバイ用(一級二級では水上バイクには乗れません)
- 航行区域の制限なし
となっています。
ワタシが今回チャレンジしているのは、「二級小型船舶操縦士」でして、川や湖のほかに、海岸から5海里(9キロ)以内の海にも出られる免許となっているわけです。
免許不要艇のからくり
小型船舶で手漕ぎではなくエンジンやエレキ搭載の船を操船するには、小型船舶操縦士免許が必要なのですが、、、
実は、亀山ダムで毎度お馴染みの10フィート船の「つばきもとブルー」は免許不要艇となっていまして、ワタシのような現状免許を持っていない人でもエレキを積んで操船が可能となっております。
これは、平成15年6月からの免許制度改正にて、
- 船の長さ(登録長)が3メートル未満であるもの
- 推進機関の出力が1.5kw(約2馬力)未満であるもの
- 直ちにプロペラの回転を停止することのできる機構を備える船舶
については、船舶免許なしで操船可能となったことに起因するわけです。
免許不要艇の長さの制約
登録長というのは、概ね船の全長×0.9を表すので、登録長で3メーター未満といいますと全長では3.3メーター程度の船までOKなわけでして、レンタルボートにエレキを積む場合、10・11フィート船は免許不要、12フィート以上(12フィート船とか14フィート船など)の船舶免許が必要となる、というカラクリです。
免許不要艇の出力の制約
推進機関の出力が1.5kw(約2馬力)未満という制約については、もちろんエレキも対象となるわけでして、、、
エレキの馬力換算は、だいたい「55ポンド=1馬力」なので、110ポンド未満のエレキなら、免許不要で操船できることになります。
ワタシはモーターガイド の54ポンドモデルを使っているので、リアに55ポンドあたりのハンドコンの2機掛けをしても、免許なしで大丈夫なわけです。
Xデーは3/17・3/18です
ということで、Xデーは3/17(土)・3/18(日)でして、まだひと月以上あるのですが今週あたりから真面目に学科のお勉強を始めまして、まずはテキストをひと通り流し読みした状態で学科試験の問題集にチャレンジです。
学科は、
- 小型船舶操縦者の心得及び遵守事項
- 交通の方法
- 運航
の3科目に分かれていまして、
合格基準はそんなに厳しいものではないと思います。
テキストをさらっと流し読みした程度でも、1科目の問題集をやり終えたところでの正解率は9割くらいなので、それほど抵抗もなく引き続き2科目目にチャレンジします。
あとは、実技試験のイメージトレーニングとロープワークの練習もありまして、実技試験はこんな感じでして、自動車教習所の卒業検定みたいなものでしょうか。
Xデーまで40日といったこのあたりでボチボチ本腰を入れてお勉強を始めたのは、早からず遅からずといったところでタイミングとしてはいい頃合いでして、学科試験は規定以上の得点が取れなければ容赦なく落とされますので、きちんと勉強をすることをオススメします。
3/17(土) 合宿初日はあっという間の1日です
初日はまずは実技講習です
2級小型船舶免許の合宿初日は、8時半に河口湖の勝山に集合でしたので早めに自宅を出発しまして、集合時間より少し早目の7時前に河口湖に到着したので、集合時間までクルマの中で学科のお勉強をしていました。
1日目は実技講習がメインでして、
- 午前中は出航前点検とロープワーク
- 午後は操船の実技講習
- 夕方から学科の模擬試験
というカリキュラムで、あっという間に1日が過ぎました。
操船の実技は覚えなければいけないことがたくさんあるので、宿に戻ってから昼間のことを思い出しながら復習はしてみたものの、実技に関しては「出たとこ勝負」で腹を括ることにしました。
学科の模擬試験もやります
実技講習が終わった後、場所を変えて学科の模擬試験を実施します。
一応合格ラインは余裕でクリアしましたが、こちらもすっかり忘れてしまっているコトがたくさんあるので、寝る前に最後の追い込みをやる予定です。
中には、全く勉強をせずに臨み模擬試験で合格ラインに到達しない猛者のかたもいらっしゃいまして、きっと夜通し勉強して詰め込むことになるのですが、一夜漬けで追い込めるタイプでないかたはコツコツ勉強しておくことをオススメします。
そして、翌日の試験本番日は朝8時半から
- 身体検査
- 筆記試験
- 実技試験
と続くのですが、何とワタシの受験番号は1番なので、実技試験の先頭バッターなのです。(笑)
他のかたの動作を全く参考にできないというディスアドバンテージはあるのですが、その分試験が終わり次第早々に帰ることができるので、プラスマイナスゼロといったところでしょうか。
この日は宿に帰ってから、ロープワークと学科の最終確認を軽くやりまして、早めに就寝しました。
3/18(日) 試験本番日の顛末
この日も朝8時半集合です
3/18の試験本番日は8時半に学科試験会場に直接集合とのことで、ホテルでのんびりと朝食を済ませてから出掛けようと思っていたのですが、朝から「もやい結び」の練習をしていたら時間がなくなってしまったので朝メシ抜きでそのままホテルを出まして、それでも集合時間の30分前の朝8時に学科試験会場に到着しました。
そして9時から身体検査と学科試験がいよいよ始まりました。
身体検査はまず大丈夫かと
身体検査は、
- 視力検査
- 色盲検査
でして、ちょいと老眼に不安があるワタシは、メガネをしていても視力0.5レベルが少し怪しかったので、そろそろ老眼鏡が必要かもしれません。(笑)
それでも色盲も異常なしということで、身体検査はその場で合格でございます。(嬉)
学科試験は問題なし
身体検査の後そのまま学科試験となりまして、
2級小型船舶の学科試験は、
- 操縦者の心得及び遵守事項(12問)
- 交通の方法(14問)
- 運航(24問)
の3科目計50問が4択形式で出題されます。
合格基準は、
- 各科目50%以上正解していること
- 50問中33問(65%)以上正解していること
となっています。
ヤマ勘では65%は取れないですし、各科目50%以上得点が必要という縛りがヤマ張り防止にもなっていて、結局マジメに勉強せざるを得ないのです。
そして、これが簡単なのか難しいのか中々判断がつかないと思われますので、ご参考として
ほいっ。
学科として覚えることがたくさんある中で、こんな感じの問題が50問出てくるわけです。
ということで、学科試験は制限時間70分なのですが実は30分程度あれば十分でして、わからないものはいくら考えてもわからないので悩む時間は不要なんです。(笑)
とりあえず、実技試験後に掲示された解答をもとに自己採点したところ、50問中47問をクリアしていたので、学科は問題なしかと思います。(嬉)
実技試験はイマイチ
学科試験は正解がちゃんと点数として結果が出るのでわかりやすいのですが問題は実技試験でして、
↓のようなエンジン船に乗り込みまして、
- 小型船舶の取り扱い
- 基本操縦
- 応用操縦
を実際に実技を実施するわけです。
初めてエンジン船を操作したのは土曜日なわけでして、昨日の今日でそんな簡単に全てを完璧に覚えられるはずもなく、こちらについては思ったよりもうまくいかなかった、というのが正直な感想です。(苦)
試験本番当日の河口湖は爆風模様でして、こんな爆風の中離着岸させられるのかと思ってゾっとしていたのですが、さすがに風裏にあたる別の桟橋からの離着岸となりました。
受験番号1番のワタシは11時過ぎに実技試験が始まりまして、、、
細かな失敗はいくつかあったのですが、中でも「おやらかし」に相当するのは、
着岸後、係留をしようと船首側のロープと船尾側のロープを持って桟橋に上陸したと思っていたら、何故か船尾側のロープが桟橋に据え付けてあるロープにすり替わっていたという意味不明なおやらかしが1回ありました。(泣)
この程度の失敗で不合格になるのなら試験の合格率は恐ろしく低くなるはずなので、手応えは◎ではありませんが○といったところでしょうか。
こうして、ここのところ多忙な日々を送ってきたワタシの今春最大のイベントがようやく終わりまして、合否はともかくこれで少しのんびりできそうです。(笑)
合否発表は今度の木曜日とのことですので、楽しみ半分・不安半分で待つことにします。
無事に合格しました
3/18(日)の河口湖での2級小型船舶免許試験の合否結果が3/22(木)に発表となりまして、、、
ほいっ。
爆風の中で受験された11人全員が無事に合格となりまして、気にかけてくださった読者の皆さまに取り急ぎお礼申し上げます。(笑)
以上が、2級小型船舶免許を取得するまでの一連の過程でして、これから免許を取ろうかなとお思いのかたに少しでもご参考になれば幸いでございます。
おしまい。
Posted from SLPRO X for iPhone.