SVスプールやAIRスプール・TWSなどエポックメイキングな機構を開発してきた我らがDAIWAさん。
ワタシはSV系スプール搭載の初代スティーズ系リールをこよなく愛してきたのですが、老朽化も目立ち始めてきたので最新のベイトリールに少しずつ入れ替えていくことにしました。
今回現れたSV BOOSTを搭載した「ドえらい新人くん」は、間違いなくDAIWA史上最高のベイトリールではないでしょうか。
ベイトリールの老朽化
ワタシのベイトリールは、初代スティーズ系などの型落ち機種にKTFバーサタイルネオスプールを入れたモノが主力なのですが(これが低コストで快適に釣りをするのに最も合理的)、だいぶ老朽化が進んできたので少しずつ最新機に入れ替えることにしました。
フィネスフロッグ用にハンドル交換などアレコレやったTD-ZタイプRプラスくんは、元に戻して今回無事に退役です。(SVスプール付き)
そして、もう1台の退役軍人は初代スティーズ103Hくん。(TN用のSVスプール付き)
2台ともにオーバーホール済みの機関良好なリールなので、もし養子として愛情深く育てていただけるかたがいらっしゃいましたら、コメント等いただければ幸いでございます。
ドえらい新人・スティーズリミテッドSV TW
ということで、今回ベイトリールを2台新しくお迎えすることにしたのですが、、、
ほいっ。
・スティーズリミテッドSV TW 1000HL
撃ちモノ用のギア比7.1 左巻きでフロロ16ポンドセッティングです。
・スティーズリミテッドSV TW 1000
こちらは巻きモノ用のギア比6.3 右巻きでフロロ12ポンドセッティングです。
古びた初代スティーズ系をこよなく愛してきたワタシにはまばゆいばかりの光輝く神々しいリールでして、ベースは2代目スティーズSV TWですが中身は全くの別リールといっていいほど進化しております。
まずは簡易インプレから
まずはカタログベースを中心に簡易インプレを。
・蒸着光輝外観
従来機はどちらかというとガンメタ色でしたが、今回はシルバーが強いカラーリングで、ひとことで言うと「とにかく美しい」です。
ワタシなどはリールの外観・傷には無頓着なのですが、これほどの美しさとなるとできるだけ傷を付けないように丁寧に扱う必要がありそうです。
・ギア周り
ドライブギアやピニオンギア周りが刷新されまして、滑らかさと耐久性がアップした「HYPER DRIVE DESIGN」コンセプト。
確かに巻き心地はワタシの過去のDAIWAリール史上最高のしっとり感があります。(嬉)
が、大抵の新品リールの最初は「お〜滑らか」となるのが常でして、大事なことはこれが「いつまで続くのか」なので半永久的に続いてくれることを願うばかりです。
・スプール
DAIWA党ならずとも世間を賑わしているのがこの新作の「SV BOOSTスプール」でして、これがドえらい新人の最大の売りです。
脅威の新人曰く、
「ボクはインダクタローターを 、0 1 2 の3段階で最適に制御できますよ〜」
とのことでして、従来のSV系が2段階ロケットだったのに対し新作は3段階ロケットとなったわけです。
ということで、さっそく自宅からクルマで5分の「ナカガワトレセン」に出かけまして、新作リールのファーストインプレッションを敢行しました。
撃ちモノ用(1000HL)のキャスト&ピッチング性能
スティーズリミテッドSV TW 1000HL
左巻き・ギア比7.1:1 のモデルは、撃ちモノ用としてバトラーリミテッド バジャー03に合わせております。
フロロ16ポンドを巻いたドライブシャッド4.5ノーシンカーを用意しまして、同じくフロロ16ポンドを巻いたスティーズTN+KTFネオスプールにて比較テストをしてみました。
キャスト性能
マグダイヤル20段階のうちの20〜10までは、
「とにかくブレーキの効くセーフティーなリール」
です。
このリールは、マグダイヤルを 9 8 7 6 と下げていったときにその実力を発揮してきまして、
向かい風ではありましたが、16ポンドフロロ50mなんてあっという間に出切ってしまうほどのキャスト性能です。(驚)
SVスプールが「バックラッシュしない」というのは、向かい風やルアー重量を考慮してマグ設定を適切にすれば普通にキャストする分にはバックラッシュしにくい、という意味でして、、、
向かい風の中マグ設定を極めてゼロに近づければそれはもちろんバックラッシュするわけでして、決して魔法の杖ではないことだけはご理解いただければ幸いです。
ピッチング性能
どうしてもDAIWA純正SV系スプールは、キャストに照準を合わせるとピッチングでは若干ブレーキが足りなく、ピッチングに照準を合わせるとキャストでブレーキが効き過ぎる傾向にあります。
コイツの凄いところは、フルキャストで気持ちの良いブレーキセッティングのままで「ピッチングも低弾道で快適に飛んで行く」ところでして、噂通りの性能っプリでございます。
フルキャストとピッチングでマグダイヤルを変えなくて済むのはやはりラクチンです。
巻き感
85mmハンドルは個人的にはちょっと短いのですがリトリーブ時のギアの滑らかさは特筆モノでして、ハイギアに有りがちな巻きおもり感もなく今のところ不満はいっさいありません。
このしっとりとした巻き感がいつまで続くのか、きっちりオーバーホールすれば新品の巻き感に戻るのかは、今後使い込んでみてのお楽しみといったところでしょうか。
フレームの剛性感
昔初代スティーズ100Hでジョイクロ178をぶん投げていたところフレームの剛性が足りずにキャストする度にフレームが軋む感じがあったのですが、そもそもがアルミフレームのスティーズA以外でビッグベイトを投げるのが間違いでした。(笑)
普通のルアーを普通にキャストする範疇でしたら剛性感が気になるということはありません。
軽量ルアーへの対応
最後に「軽量ルアーへの対応」でして、フロロ8〜12ポンドあたりを30m程度巻けばベイトフィネス系ルアーの対応も可能だと思われるのですが、そもそもワタシは通常リールとベイトフィネスリールは別モノという考えです。
それでも時間があるときにベイトフィネス系ルアーのテストもしてみようと思います。
巻きモノ用(1000)のキャスト性能
スティーズリミテッドSV TW 1000
右巻き・ギア比6.3:1 のモデルは、クランキング用としてスティーズ06ブリッツに合わせております。
フロロ12ポンドを巻いたチッパワを用意しまして、同じくフロロ12ポンドを巻いたスティーズ100H+KTFネオスプールにて比較テストをしてみました。
クランキングは純粋なキャスト性能と巻き感がポイントでして、これはもう圧倒的にスティーズリミテッドSV TWのほうが◎です。
昔18RYOGAの巻きの滑らかさに驚嘆したことがあったのですがどうしてもリールの重さがネックで購入を見送った経緯がありまして、ついにあの滑らかさでクランキングができる日が来まして喜ばしい限りです。
スティーズA TWとの比較
巻きモノについてはほとんどピッチングをすることがなくキャストが前提なので、飛びのG1 MAG Zスプール搭載のスティーズA TWとの比較です。
先日初めて使用したスティーズA TWの純正G1 MAG Zスプールはキャスト特化型として極めて優秀なスプールなので、フルキャスト系についてはまったく遜色ありません。
となると後は巻き心地となるのですが、スティーズA TWの巻き心地がこのまま永遠に続くということであればわざわざリミテッドでなくてもいいわけでして(ここが悩ましいのですが)、
撃ちモノはスティーズリミテッド・巻きモノはスティーズA TWをチョイスすることをワタシはオススメします。
各スプールの彼我比較
DAIWA 34φカッ飛び系スプールと言えば
・G1 MAG Z(スティーズA)
・KTF バーサタイルネオスプール(スプール単体)
・G1 SV BOOST
の3つのスプールが手元に揃いましたので、
スティーズリミテッドのG1 SV BOOSTスプールのキャスティング性能およびピッチング性能を10として、各スプールの性能比較を書き留めます。
(あくまでもイチ個人のインプレであることをご了承ください)
G1 MAG Zスプール
スティーズAの純正スプールであるG1 MAG Zスプールは、
キャスティング性能: 9.5
ピッチング性能 : 7
といったところでして、フルキャスト等のキャスティング性能はほぼSV BOOSTと遜色ありませんが、キャストと同一ブレーキ設定にてピッチングをすると弾道が浮いてラインもフケる感じです。
つまりキャストでの最適ブレーキ設定とピッチングでの最適ブレーキ設定が若干異なるという認識です。
このスプールはキャスト専用機として巻きモノ(スピナベ・クランク)に使うのがベストというのがワタシの結論です。
KTF KAHEN NEOスプール
それに比べて、KTF KAHENバーサタイルネオスプールは、、、
キャスティング性能: 9
ピッチング性能 : 11
フルキャストの飛距離はSV BOOSTには若干劣りますが、ブランキングにて軽量化されたこともあり特にピッチング時においてキャスト時のブレーキ設定そのままで糸フケなく低弾道で飛んでいくのが最大の特徴です。
間違いなくキャスト・ピッチング全方位型の極めて優秀なスプールだと思います。
初代スティーズやTD-ZなどDAIWA34φ系のリールを黄色いお店などで掘り当てて、このスプールをインストールして最新リール並みの性能を満喫するのも楽しいのではないでしょうか。
撃ちモノの入魂完了
さっそく4/24(土)に亀山さんにてシェイクダウンテストを実施しました。
キャストもピッチングもスキッピングも全てが快適そのものでして困りごとは特にありません。
まだクランキングには少し時期が早い亀山さんなので配分は撃ちモノのほうが必然的に多くなりまして、おりきさわ上流のカバー撃ちにて何とか撃ちモノの入魂に成功いたしました。(嬉)
Rod: バトラーリミテッドバジャー03
Reel: スティーズリミテッドSV TW 1000HL
Line: FCスナイパー16LB
Lure: ブルフラット3.8 3.5gライトテキサスリグ
スポーニングシーズンが明けたらいよいよ本格的に巻きモノシーズンとなりますので、その時がきたらガンガンクランキングを楽しむことにします。
長々と書きましたが、さすがDAIWA最高峰のリールだけあって良くできたリールだと思います。
亀山釣行では間違いなくスタメンに連ねておりますので、湖上でのお試しキャスト等リクエストがありましたらいつでもお声掛けくださいませ。
あくまでもイチ個人のインプレですので、その点をご了承いただければ幸いです。
おしまい。
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